睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に呼吸が何回も停止し、ぐっすり眠れない病気を「睡眠時無呼吸症候群」と言います。ご家族などから、「睡眠中に、呼吸が止まっていた」と指摘されることで気づくケースが多い病気です。
「睡眠時無呼吸症候群」の症状として、「いびきが大きい」「昼間、眠くなる」「朝、起きた時に喉が痛い・乾く」「頭痛がする」などが挙げられます。
また、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞などの重大な病気の原因ともなる疾患です。そのため、「睡眠時無呼吸症候群」が疑われる場合には、しっかりと検査を行い、治療することが大切となります。
★特に、長年にわたり高血圧、糖尿病、脂質異常症、心臓疾患などで内科に通院し、内服薬治療だけを行っておられる方の中には、睡眠時無呼吸症候群であるケースがあります。さらに、主治医から、一度も検査の提案を受けておられない方もあります。
症状などから睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、積極的に検査、診断を受けられることをおすすめしています。睡眠時無呼吸症候群の治療をすることで、これまでの内科治療が必要がなくなる、薬が減量できる、合併症のリスクを軽減できることも少なくありません。

検査

  • 検査機器をご自宅に持ち帰り、睡眠データを記録していただきます。
  • 睡眠データの解析をしますので、検査機器返却日から1週間以降に再診してください。検査結果をお伝えいたします。
    データが取れていないなどの理由で解析不可能だった場合には、ご希望に応じて再度検査いたします。
  • 検査結果により、「重症」「中等症」「軽症」のいずれかを判定します。重症の場合、さらに次のように対応します。

■1.入院できる病院で受診し、さらに詳しい検査を行う
■2.当院で再度検査を行う
■3.検査結果をもとに、治療を開始する

「ウォッチパット」

最新機種「ウォッチパット」

★平成27年6月より、「ウォッチパット」を追加し、検査を行っております。 「ウォッチパット」は従来の検査機器と比べて、脳波や鼻カニューラを用いていないにもかかわらず、精度・信頼性の高い睡眠時無呼吸症候群の診断が可能です。
★数台の検査機器を使い、また検査機関と連携して、常時検査を行っています。

nCPAP療法

nCPAP療法

★検査の結果、重症と診断された場合、「nCPAP療法」を行います。これは、就寝時に鼻マスクを付け、機器から空気を送り、狭くなっているのどや舌の付け根を広げ、いびきや無呼吸を改善・矯正する治療です。
★手術などと違い、身体への負担が少なく、手軽に始められる、治療効果がすぐに現れる、健康保険が適用されるなどの長所があります。いっぽうで、マスクをつけて寝なくてはならない、旅行などの場合に同室の人に気を使う、費用負担のほか、根本的な治療ではなく、継続使用が必要です。
★当院では、現在常時100名近くの患者様が「nCPAP療法」を受けておられる実績があります。また、不必要に治療を継続するだけでなく、他の治療などで、治療を終了できるように、積極的にご相談・お手伝いしていきます。

具体的には、鼻の治療、歯科でマウスピースをつくる、ナステントを使う、扁桃腺の手術など、患者様の症状の程度などにより、治療方法をご相談の上、実施します。

「ナステント®classic」による治療

「ナステント®classic による治療

「ナステント®classic」は、鼻から挿入するチューブ状の医療機器です。チューブを鼻に挿入して就寝することで、寝苦しさ、睡眠中の頻繁な覚醒、いびきの原因となる気道の閉塞や狭窄などを軽減することができます。「ナステント™」は非常に柔らかい材料で作られており、多くの患者様が少ない負担で使用できるように設計されています。

ただし、重症の睡眠時無呼吸症候群の患者様につきましては、「ナステント®classic」による治療では効果が不十分であると考えられます。「ナステント™」による治療が適切であるかどうかは、問診、診察、検査などにより判断いたします。
※「ナステント®classic」は医療機器です。患者様にご購入していただいた上で、治療を行います。
★当院では、ナステントのフィッティング、販売を行っています。手順として
①受診していただき、内容の説明を聞いていただく
②実際に、ナステントを試してもらう(実際に鼻腔に挿入していただく)
③購入される場合には、
●医師の指示書(当院では指示書発行料・フィッティング料込みで3,000円)を発行する
●落下(誤飲)防止アタッチメントをお渡しする
●1箱(7本)単位で購入していただく
※なお、当院はナステント販売提携医療機関となっております。
(医療機関でフィッティングし、発行された指示書で販売店で購入されるよりも、販売価格が安くなっております)

その他の治療

鼻の治療、歯科でマウスピースを作製する、ナステントを使用する、扁桃腺の手術など、患者様の症状の程度に応じて、適切な治療方法をご提案いたします。

よくある質問

Q 仕事上、関係会社の方との合宿がしばしばあります。同室の方から、いびきの大きさを指摘されることがよくあり、無呼吸症候群ですよとの指摘もありました。良い解決方法はあるものなのでしょうか?
A
ここ数年は、いびきや睡眠時無呼吸症候群という病名を聞く機会が増えていると思います。また、書籍やネットでも情報がたくさんありますので、細かい説明は控えます。
いびきを小さくということももちろん改善したいところですが、まず、無呼吸の程度がどのくらいか、ということを、検査でしっかり把握する、のが先決のように思います。詳しい検査は入院して行う病院もありますし、当院でも行っている、簡易検査で(自宅に器械をもってかえって検査していただく)測定することもで きます。
無呼吸の程度がひどい場合は、頭や心臓の合併症の危険性も考えて、早めに治療を行う必要があるケースもでてくると思います。
治療に関しては、やはり耳鼻科を受診されて、鼻の通りが悪くないか、扁桃腺が大きくてのどの中が狭くないか、歯列に問題はないか、あごの形・くびの形はどうか、など、原因となっている箇所はどこか、を診断する必要があると思います。これによって、その原因に対して治療を行うことになります。
あとは、最近は標準的な治療になってきていますが、寝ているときにマスクをつけて空気を送り込んで、無呼吸を補正するCPAP治療というものがあります。これも、ここでは詳細な説明は省きますが、有効な方法だと思います。

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