認知症と耳鼻咽喉科

認知症と耳鼻咽喉科

●2015年1月 厚生労働省の発表によれば、2025年には認知症を患う患者様の数は700万人を超えると推計されています。65歳以上で考えると、5人に1人という割合になります。

●「認知症=アルツハイマー病」と考えられている方が多いようですが、認知症はアルツハイマー病だけではありません。アルツハイマー型認知症は、認知症の中ではもっとも多く、おおよそ60%を占めています。
その他、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など、いくつかの原因があります。

耳鼻咽喉科と認知症は、さほど関係がないと思われがちですが、
①アルツハイマー病の前兆や初期の症状として、「においがわかりにくくなる」ことがある
ふらつきがある
聞こえが悪くなると、アルツハイマー病のリスクが高くなる

など、耳鼻科に診察にこられる症状と認知症は、大きな関連性があります。
また、鳥取大学浦上教授らが示されたように、香り、においを用いたアロマテラピーが認知症の症状改善に役立つと考えられており、まさに五感をあつかう耳鼻科と認知症は大きなつながりがあります。

●認知症が発症するのは、65歳以上が圧倒的に多いとされていますが、実際に認知症が始まっているのは、発症から20年以上も前といわれています。すなわち、30歳代、40歳代こそ、認知症に対する警戒が必要な年代ということになります。

特に健常者と認知症の中間の段階を、軽度認知障害(MCI)と呼びます。日常生活に支障はないもの、そのまま放置すると50%の方が5年程度で認知症に進行するといわれ、認知症予備軍といえます。
最近では、このMCIの段階で適切な予防や治療を行うことで、認知症の発症を防いだり、遅らせたりすることができるといわれています。

認知症と耳鼻咽喉科

●当院では、これに対応するため

①MCIスクリーニング検査
アルツハイマー病の前段階であるMCIのリスクをはかる血液検査です。
この検査では、アミロイドベータペプチドの排除や毒性を弱める機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることで、MCIのリスクを判定します。

②APOE遺伝子検査
さらにアルツハイマー病の発症に関連する遺伝子を調べる「APOE遺伝子検査」も行っております。

③認知症機能バランサー
認知機能バランサーとは、「計画力」「記憶力」「注意力」「見当識」「空間認識力」に作用する認知症予防プログラムです。認知症の早期発見を目的に行います。また、認知症の早期発見だけでなく、「脳トレ」のようなトレーニング効果も期待できます。

くわしくは、
MCBI のホームページもごらんください。

いずれの検査も、通常の血液検査を行うだけですが、事前に予約が必要になります。
また自費検査となりますので、ご希望の方はお電話にてお問い合わせください。

特に以下のような方におすすめです。

認知症

この検査を受けることで、ご自身の変化を早い段階で気づくことができます。健康な方でも高齢になるにつれて、認知症やMCIのリスクは自然と高まります。生活習慣を改善し、適切な予防に取り組みましょう。

予防法

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