ここ3週間ほど続いたインフルエンザ流行期は、一段落したようです。
かかる方がかかってしまった、という表現の方が正しいのかもしれません。
ただ、毎年冬の後半になると、B型が流行することが多く、場合によっては同じ冬の間に、A型にもB型にもかかる方がおられるので、要注意はまだまだ続きます。

例年のことながら、インフルエンザの流行とあわさって、この季節は花粉症の始まりでもあります。
テレビでは、ニュースに花粉情報が登場し、クリニックにも

「症状はまだ出ていませんが、早めに薬をいただいて、対処しようと思ってきました」
「舌下免疫治療っていうのを聞いたんですが、どんなものでしょうか」
「毎年のことですが、”鼻を焼いてください” (レーザー治療を受けたいという意味です!)」

という方が増えてきています。

以前お食事をさせてもらった料理屋さんの大将が、

「お客さん、この “じゃばら” って知ってます?これを飲んで、私も花粉症がぜんぜん出なくなりましたよ!
ぜひ試してください!」

と、私が耳鼻科医ということを知らずに、花粉症に効く じゃばらという柑橘類をすすめてくださいました。

この ”じゃばら”は、ここ数年花粉症に効くと有名になっている、和歌山特産の柑橘類ですね。
特産品になっているので、製品化されており、私も果汁を飲んでます。

花粉症に、薬を出すだけが耳鼻科医の仕事ではないと常々思っています。

私が学ばせてもらっているアーユルヴェーダでは、食についてもとても大切にしていて、

「Kitchen Pharmacy」(家庭の台所が薬局です!)

という表現もありますね。おうちの台所にこそ、健康の秘訣があります。個人的には、

「Kitchen Hospital」

といいたいところですね。ぜひ、まずは病院に行って薬をもらおう、ではなく、日々の台所にこそ、病気を予防する、病気を治すものがあるということを思い返してもらいたいと思います。

きたにし耳鼻咽喉科