新著『「うるうる粘膜」で寿命が延びる!』(幻冬舎MC)が発売になりました。

最近は、ありがたいことに発表、講演依頼をたくさんいただくようになりました。そこでは、研究がすすんでいる百寿者(センテナリアン)の特徴・共通点、慢性炎症は万病のもとであることなどを話題にさせてもらっています。そうした内容を含んだ書籍になっています。
ただただ、生物的に長く生きることが目的ではありません。やはり、健康的で楽しく生きること、それが希望ですね。そういった思いも、書かせてもらいました。

以前は、「かぜは万病のもと」とよくいったものですが、最近の表現では、「慢性炎症は万病のもと」と言い換えることができます。サブタイトルにもありますが、慢性炎症の巣窟である、耳鼻咽喉科領域、歯科領域は、今後ますますその重要性がクローズアップされると思っています。

花粉症治療薬が健康保険から外れるかどうか、という議論を耳にします。社会生活においては、大量生産・大量消費の時代は終わりました。医療でも、多くの患者さんを診て、たくさんの検査をして、大量に薬を処方して、ずっと通院する、そんなMass Medicationの時代は終わったと思っています。花粉症についても、健康保険から薬をはずす、という以前に、ただただ花粉症薬を処方するだけの診療は、AI Doctorにとってかわられて、終わりを告げるでしょう。

これからますます、個別化医療にシフトしていきますね。それは、遺伝子検査で個々の遺伝子にあわせた治療という意味だけではなく、生活、食事、生き方 すべてにわたって、その方にあったという意味での個別化医療が、開業医である私たちにも求められる時代です。そういった視点からは、今 クリニックで取り入れている各種の取り組みがまさに「個別化医療」として活きてきているな、と実感しています。

先日、ある会で ドラゴンウォークで有名なデューク更家さんとご一緒する機会がありました。

色々といいお話を聞けたのですが、書籍についてのお考えも素晴らしいなと思いました。
「多くの方に読んでもらいたいわけではなく、ご縁のある方に自分の書籍が届くことを願っています。」
とおっしゃっていました。
書籍も同様で、大量消費、多くの方に読んでもらう内容の時代は終わっていくのでしょう。まさに、有名な作家でもない私の書籍は、多くに方に読んでいただくというよりも、それを必要としておられたり、ご縁のある方に届くこと それが一番の望みです。

 

きたにし耳鼻咽喉科