医師会の講演で、NHKの番組 『  総合診療医 ドクターG 』でおなじみの、鈴木富雄 大阪医科大学特別任命教員教授にお話しいただきました。

不明熱についてでした。テレビプログラムと同様、やさしい口調と、ていねいなお話で、たいへん学びの多い講演でした。

私たち耳鼻科医を含めて開業医は、発熱を伴う患者さんの診察をする機会が多いのですが、すぐに抗生物質、すぐに解熱剤、場合によってはすぐにステロイド剤、と処方してしまいがちです。とりあえず、いまのしんどさをとってあげたい、という気持ちでもあるのですが、これによって、病気が治っていないのに、症状だけは楽になり、かえって診断を遅らせたり、わかりにくくしてしまっています。

安易な対症療法にならないように、また薬を使う場合は、どんな病気を考えて、どうなることを予想して治療するのか、を大切にしなければなりません。

鈴木先生でもお困りの病気が何かあるかをおたずねすると、やはりリンパ腫 特に血管内リンパ腫は、診断までたいへんですとおっしゃっていたのが、印象に残りました。

ぜひ、本も読ませていただいて、日常の診察に役立てたいと思います。お忙しい中、貴重なご講演をありがとうございました。

きたにし耳鼻咽喉科