前回の記事 「鼻ケア」 の続きになりますが、
先日 山本ヨガ研究所 山本正子先生に、鼻ヨガを教えていただきました。
山本先生は、平成27年の日本アーユルヴェーダ学会でご縁をいただき、以後色々とお世話になっています。
沖正弘導師に入門され、以後40年以上にわたって、活躍されています。視力向上ヨガでもご高名ですので、ご存知の方も多いかと思います。

いつもお元気で、若々しく、お会いするとエネルギー、気をいただけます。

私たち耳鼻科医は、鼻がつまるというと、すぐに鼻の粘膜が腫れている、アレルギー反応が起きている、細菌感染が起きている、ということばかりに目がむきがちです。

鼻ヨガでいろいろとお話をうかがい、まったく違う考え方をお聞きして、納得できました。
キーワードは、蝶形骨、仙骨なんですね。

  (山本ヨガ研究所 鼻ヨガ講座より)

蝶形骨は、顔、頭を形作る骨のうちの1つで、耳鼻科では、副鼻腔炎の一種 蝶形骨洞炎などを起こすがあります。
この蝶形骨は、鼻と脳の境にあり、様々の血管、神経が近くを通り、ホルモン分泌などを司る臓器も隣接することから、とても大切な部位になります。

この ”蝶形骨のゆがみ” こそが、鼻の不調 ひいては全身の不調のもとになってきます。
さらにこの蝶形骨に問題を起こすのは、もとをたどれば、骨盤とつながる仙骨になってきます。仙骨のゆがみ、位置の異常がスタートになり、最終的には頭頚部の骨の異常を引き起こしてしまいます。

ここで、鼻ヨガすべてをご紹介することはできませんが、1回の鼻ヨガで、思っていた通り、いやそれ以上に鼻呼吸がスムーズになり、楽になりました。蝶形骨、仙骨を調えるという考え方自体が、耳鼻科医でありながら、まったく頭になかったので、あらためてヨーガの深さ、素晴らしさを実感しました。

最後には、酵素玄米をはじめ、身体にいい食材のお弁当までいただき、快調です。50時間かけて煮たゴボウさんなど、作った方のお気持ちまで、おいしくいただけました。

ぜひ、機会をつくって、クリニックにも山本先生をお呼びして、鼻の不調で苦しむ患者さんに、鼻ヨガをお伝えしていきたいと思いました。

きたにし耳鼻咽喉科