10月は、高齢者の方が通学されている大学で講演をさせていただきました。受講生の方々はとてもお元気で、講演を受け、お話を聞かれてから、早速診察にこられたり、今月のセラピーツアーに参加してもらったりと、ありがたい限りです。

また、週刊ポストからの取材依頼をいただき、簡単にですが、認知症に関連した耳鼻科記事を書かせていただきました。

今さらながら、日本も超高齢社会となり、認知症の問題は、耳鼻科とも関連が深く、当院でも色々な対応を行っています。

耳鼻科では、難聴は認知症の大きなリスクファクターになりますし、においがわかりにくい・ふらつくといった症状は、初期症状の可能性があります。また逆に、ある種のアロマは、認知症予防効果も科学的に証明されています。

検査、治療の話題はたくさんありますが、やはり診察に来られる方を見ていますと、様々な理由で人とのコミュニケーションが減り、1日の生活にリズムがなくなっているケースが多くなっています。何度も診察に来られる方、処方したお薬をもらっていない、飲んでいない方、何度も病気の説明をしても、同じ質問をされる方、診察代金の支払いで、小銭がわからなくなっている方、こうした方々の中には、軽度認知障害(MCI)、認知症の初期症状を疑わせるケースもあり、簡単な診断検査を含めて、少しでも日常生活に支障が出ないように、またMCIの段階で、対応ができるように、と外来でも診察しています。

ブログでもご紹介しているヨーガ、楽健法、セラピーツアーはもちろん、今後もいろいろな取り組みを提供する予定ですが、その意味の1つとしては、ぜひ人との関わりが少ない高齢の方に参加していただいて、からだを使い、頭を使い、人との関わりを増やし、ツアーなどでは五感を刺激し、大地に触れる・アーシングをしてもらう、これを念頭においています。

きたにし耳鼻咽喉科