いびきがひどい、朝起きたときに頭が痛い・のどが痛い、昼間の眠気がひどい、疲れやすい・いつもだるい、家族に「息が止まっていた」と言われた、などの症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群(通称 SAS)が疑われます。すべての職業に共通していますが、特に運転の仕事では、事故につながるため、診断や治療が必要な病気です。また、目の前の症状のみならず、高血圧、糖尿病、脳・心臓疾患、ひいては寿命にまで関係があると言われています。

当院にも、SASについて多くのお問い合わせをいただいたり、検査や治療に受診していただいておりますので、以下に概要をご説明いたします。

●当院では、検査機器を貸し出して、SASを診断しています。貸出機器が3台ありますが、検査希望の方がたいへん多く、受診していただいた日に機器が貸し出しできない場合もありますので、ご了承ください。なお、お電話にて、機器の貸し出し状況をご案内することは可能ですが、機器の予約・とりおきはできかねますので、受診していただいた方から、優先的に検査していただきます。

※ご相談のうえ、さらに詳しい検査(PSG検査など)をおすすめしています。

●症状や各種診断にて、重症SASと診断された場合には、nCPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)の適応になります。検査結果に応じて、内容をご説明しています。現在も、当院にて多くのnCPAP患者様の経過をみせていただいています。また、今後は、平成30年の診療報酬改定に伴い、nCPAPによる治療患者様について、オンライン診療(いわゆる遠隔診療)も予定しています。また、扁桃肥大など、手術による治療の適応となる患者様についても、診察時にご相談、ご説明しています。

●SASはあるが、nCPAPの適応とならない患者様も多くおられます。個々の状況により異なりますが、睡眠歯科を扱っておられるクリニック・病院への紹介でマウスピースを作成していただく場合、鼻腔内挿入デバイス『ナステント』を使用していただく、など、ご相談させてもらっています。

以上、よろしくお願いいたします。

きたにし耳鼻咽喉科