(ブログ) 夏到来を告げる使者
梅雨に入り、なんとなくだるい感覚をもっている方は多いでしょう。室温、気温を管理された生活をしていると、かえって少しの変化にからだがついてこない、そんなこともあるかもしれません。特に幼い時から、エアコンのきいた部屋で過ごすことが多く、まわりのものがすべて ”抗菌”グッズに囲まれ、食べ物は加熱、加工されたものばかり。医療ではたくさんのワクチンをうつ、そんな子供たちは、人工的に守られてはいるものの、ほんとうの意味でのからだの強さ、周囲の変化に対する強さ、が得られないように感じます。色々と考えさせられます。
先月行かせてもらっていたインドでは、5月、6月は真夏になります。外気温が45℃をこえる、ということも珍しくありませんでした。
ただし、インドの暑さは湿度が低く、日本に戻って感じる暑さは、やはり「蒸し暑い」感覚で、からだにはかえって日本の暑さのほうがつらいように思えます。
今週、大阪府下でもかなり都会に位置する、このクリニックにも、早くも夏を感じさせる使者が来てくれました。
クワガタ、カブトムシ、というと、”買うもの”、”画面で見るもの”と思っている子供たちも多いようですが、こうして目の前に飛んできてくれると、私たち世代には、とてもなつかしく、うれしく感じますね。
小さいころ、夏に、お寺にお参りしたときのお願いで、「クワガタがとれますように」とお祈りしたことがあります。すると、帰り路に、なんと大きなミヤマクワガタが壁にとまっているのを見つけて、願いはかなうものなんだ!と大喜びした記憶が、いまだに鮮明に焼き付いています。現代に生きる子供たちにも、大人になってからも、こうした小さな喜びを感じる瞬間が増えるようになってほしいものです。
診察のときにお話することが多いのですが、病気や症状の改善も、やはりsmall stepsの積み重ね、少し調子がいい・なんとなくいい、という実感の積み重ねなのかなと思っています。