「一年に一度 会う」と聞くと、私たち世代は 織姫と彦星の七夕伝説を思い浮かべます。

耳鼻科では、一年に一度会うというと、花粉症患者さんですね。今年は症状がひどい、つよい方も多く、私たち耳鼻科医にとっては、長い長い3月になります。

カルテを見てみますと、一年に一度 例年同じ時期に 診察に来ていただく方も多くおられます。

 

おかげさまで、監修させていただいた宝島社 TJ MOOK 『もう悩まない!副鼻腔炎・花粉症を薬に頼らずに治す!』多くの方にお読みいただいているようで、先日は、2回にわたり テレビ朝日『グッド!モーニング』でも取り上げていただきました。

また、J-WAVE TOKYO MORNING RADIO (ナビゲーター 別所哲也さん)では、生電話で 花粉症にいい食材などを 2週にわたってお話させていただきました。LPS(リポポリサッカライド)、一酸化窒素(NO)と、かなり”マニアックな”テーマを取り上げていただきました。

繰り返しになりますが、花粉症シーズンだけの治療は対症療法。勉強でいえば一夜漬けですね。もちろん、決まった期間の治療として、内服薬、点鼻薬、レーザー治療もとても有効です。ただ、特に薬を処方するだけが医療なら、おそらく近い将来は、AI Doctorが、もっとていねいにお話を聞いてくれて、薬を出してくれる時代がくるでしょう。花粉症に対する耳鼻科の役目も終わっていくと思っています。

一方で、西洋医学ではスギ舌下免疫治療、日常では鼻うがいやオイル点鼻などの鼻ケア、呼吸法や食養生など、その方にあった様々な取り組みは、普段からのコツコツ勉強。花粉症シーズンになって、そのがんばりが実を結び、威力が発揮されます。

 

耳鼻科開業医としては、(少々複雑ですが…)

「一年に一度お会いしない」患者さんが増えるように、こうした日々の取り組みの大切さも、お伝えしていきたいと思います。

きたにし耳鼻咽喉科