8月6日 原爆の日
修学旅行で広島に行って、原爆ドームなどを見た際に受けた衝撃は いまでも心に焼きついています。その後、何度か訪れましたが、どうしても、特定の日、何かがあった時だけ思い出す ということが多くなります。日々心に留めながら、目の前の また将来への 世界の健康と平和に向けた行動をしていきたいと思います。
 (2017年に訪れた際の写真です)

コロナ感染が拡大し、他の件で受診される方々の中でも、感染しましたと報告してくださる方が多くなりました。また、当院は「コロナ後遺症外来」を掲げてはいませんが、EAT(上咽頭擦過療法)が少しずつ広がりを見せていることもあり、相談・受診される方が非常に増えています。罹患後症状は、感染拡大が収まった後に増える可能性が高く、今後も受診されるケースが増えると予想されます。

私たち開業医は、研究で新しい成果を得ることは難しいのですが、実際に受診者様に対峙して、色々なお話をお聞きし、各種の療法を行うことで、コロナ感染後遺症(罹患後症状、LongCOVIDなどと表現されます)の方から、生の声をお聞きできるという立場にあります。また、全国で対応されている先生方との連携もあり、どういった療法が効果的かを常に模索し続けています。

現状では、まだ確定的な治療法がなく、残念なことに 病院で開設されている「後遺症外来」「総合診療科」を受診されても、様子を見るしかない、対症療法の薬が出るだけ という対応しかないケースも多いようです。特に、小学校から大学まで、若い、学生世代の方々が、学校に行けなくなるくらいのしんどさを訴えて来院されています。ただ経過を見るしかない後遺症外来よりは、各種療法を組み合わせた当院での療法により、症状が改善する 改善傾向がみられる方が増えていることは、うれしい限りです。

当院でも、各種療法を取り入れながら 診察しています。
①EAT(上咽頭擦過療法)
②抗酸化治療(還元電子治療、水素吸入、抗酸化サプリメント服用など)
③各種漢方処方(漢方は症状のみで方剤は決まりませんので、使用する種類も多岐にわたります)
④セルフケア(鼻うがい、オイル点鼻、ミサトールなど)
⑤栄養相談(発症予防によいとされる ビタミンC、Dや亜鉛、マグネシウム、セレンなどのミネラル。倦怠感に対するBCAAなどのアミノ酸。免疫ビタミンと呼ばれるLPS。粘膜強化のためのビタミンA、グルタミンなど。)
⑥養生について(PEM Post Exertional Malaiseに注意が必要。アーユルヴェーダの考え方も取り入れた、日常の過ごし方など)
⑦バイオレゾナンス 反応・周波数調整(治りを妨げているブロックを取ってあげることで、回復を早める・高める。予想外の理由が、治りを妨げている場合もある。)
など。

早くエビデンスのある療法がわかってほしい一方で、現在の まさに今の 不調は、何年か後に いいとわかった療法では価値がありません。単に死者数が少ない、重症化しない そういった視点だけで見ているとわからない コロナ後遺症。

 春に訪れた知恩院 緑のやわらかさと生命力

ほんとうにつらい状況を目の当たりにして、臨床開業医としては、少しでも今を楽に ちょっとでも今日を快適に すごせるようにと 模索が続きます。

きたにし耳鼻咽喉科