先日 日本テレビ Oha!4 NEWS LIVE に コメント出演させていただきました。
テーマは『耳温活』


 日テレNEWS Oha!4 HP おはとくより

 

先日 耳針 耳介療法の資格の取得もご紹介しましたが、耳(耳介)は単に音を集めて聞き取りやすくするためにあるのではありません。耳介は からだ全体の縮図でもあります。耳介を見て不調を知り、耳介を使って不調を癒す。そういえると思います。

東洋医学・伝統医学の世界では、採血や画像診断がない時代から、どうやって不調を感じ取り、どうやって不調を治すかに、腐心してきた歴史があります。腹診、舌診、脈診、眼診などを用いる方法は、その典型です。こうした診断法ができない一般の方々でも、
「なんとなく 顔色がすぐれないなあ」
「なんとなく 声にはりがないなあ」
という感覚は、自分自身や周囲の方で 感じ取ることがあるでしょう。

最近の血液検査では、マイクロRNA、エクソソームなど、超早期に病気の診断ができる領域が進んでいますが、血液検査にすべての病気が反映されるわけではありません。

病気が進行し、からだの修正・調整能力を超えたときに、はじめて血液検査の異常となってあらわれてきます。さらに、血液検査の基準値は、正常値ではありません。少ない数の、健康(と思われる)人のサンプルから算出された数値です。検診や、場合によっては通常の診察にいっても、↑(基準値越え)や↓(基準値以下)という印がついている項目以外では、「大丈夫ですね」と主治医にいわれることも少なくありません。なんともったいない!ことかと思います。基準値内の数値にこそ、からだの調子が表れているので、当院でも、血液検査を行うだけでなく、他院で行った血液検査を持参していただき、色々と栄養や生活習慣を含めたアドバイスをさせてもらうことも多くなっています。

血液検査が基準値以内でも、そこにからだの変化があらわれている。血液検査では拾うことができない、からだの不調がある。そういった視点をもって、いまでもまだ からだを見て、からだから判断する各種診察法の意義が 減ることはないと思っています。

私自身も、耳鼻科医として、日々の診察では、どんな訴えであっても、「耳診」「声診」ともいうべき、顔色、動き、耳介、声の質 などを観察して、その方の不調やからだの調子の把握につとめています。

 

きたにし耳鼻咽喉科