睡眠時無呼吸症候群での受診がたいへん多くなっています。

最近ではネットで簡単にいろんな情報が得られますし、多くの書籍、雑誌にも記事が掲載されています。
自著『耳鼻咽喉科医だからわかる意外な病気、治せる病気』でも触れさせていただきました。

病気の詳細は書きませんが、いびき、息が止まる、頭痛(特に起床時)、なんとなく疲れが取れない、昼間がとても眠い、といった症状だけでなく、この睡眠時無呼吸の状態が長期にわたると、高血圧などだけでなく、血管が詰まる重大な病気 心筋梗塞、脳梗塞になるリスクが上がる、重大な病気といえます。

疑われる方は、きっちりとした診断は入院して行うPSG検査を行っていただきますが、
当院では、機器を自宅に持って帰ってもらって、簡易ではありますが診断の目安となる検査を行っています。

(フクダライフテックHPより)

最近では、簡易検査の中でも、さらに詳細なデータが得られる機器も開発され、しっかりとした診断が可能になりました。

 (itamar medical)

特に、運転の仕事に従事されている方は、会社単位で、この睡眠時無呼吸症候群の検査、治療に取り組んでおられるところが多くなっています。

さらに、病気の程度によって治療法は違ってきますが、検査で軽症の場合は、耳鼻科での対応として、

●鼻にチューブを挿入して、睡眠時無呼吸の改善をはかる 『ナステント』
(セブンンドリマーズ)

●鼻呼吸で眠れるように 口閉じのテープを張ってもらう 『マウスリープ』
あいうべ体操の 今井先生がご考案されました

(株式会社 ヨシダ)

などを使用していただく方もおられます。

重症の場合は、現在のところまずは、鼻マスクをつけて、無呼吸を矯正するnCPAPといった治療を行っていただくことになります。

(HP画像より)

あらためて、眠りへの関心の高さ、大切さを考えています。
人生90年 もし1日8時間寝れば、なんと30年も眠っていることになるんですね。

いつも患者さんにお話しすることですが、自分で対処できる
食 ・ 呼吸 ・ 運動、姿勢 ・ 気持ち、心の持ち方
の大切さ、特に眠っている間の呼吸=睡眠の大切を 見つめなおす必要がありますね。

きたにし耳鼻咽喉科