本年もよろしくお願いします。
さて、年が明けると、花粉症に関するお問い合わせが増えてきます。当院でのアレルギー性鼻炎・花粉症に対する治療について、以下にご説明いたしますので、診察・受診の際にご参考ください。

◆通常の健康保険治療に関して
①内服薬・漢方薬・点鼻薬・点眼薬の処方
症状や経過にあわせて処方しています。薬自体は、内科その他の病院から処方されるものと同じですが、最近では花粉症治療薬は、たいへん種類も多く、耳鼻科での診察で、その方の鼻炎の状態に応じたお薬を選択して、処方しています。
※商品名ゾレア(アレルギー反応を起こす免疫グロブリン IgEを抑制する薬)については、現在のところ、当院では治療を行っておりませんが、適応があると判断する場合には、治療を検討しますので、ご相談ください。
②下甲介粘膜レーザー焼灼術
いわゆるアレルギー性鼻炎・花粉症のレーザー治療になります。当院では炭酸ガスレーザーを使っています。
例年、12月ごろから2,3月にかけて治療希望の方が多くなります。基本的には、予約で治療を行いますので、診察の際に、またはお電話で「鼻炎のレーザー治療の予約をしたい」とお伝えください。
※当院が初診の方(一度も当院で診察を受けておられない方)は、まず診察を受けていただいてからになります。
③舌下免疫治療
現在は、スギ・ダニの2種類は、根本的にアレルギー反応を抑えるための「舌下免疫治療」が保険適応となっています。
当院でも、いずれも治療を行うことができます。これは、速攻性を期待するものではありません。数年単位での治療が必要になります。
※なお、合併症をお持ちの方、特に小学生のお子様、花粉だけでなく様々なアレルギー反応をお持ちの方 などについては、大学病院など、専門機関をご紹介して、治療を開始していただくこともありますので、ご了承ください。

◆その他のアレルギー性鼻炎・花粉症対策に関して
上記の治療以外にも、当院で行っている対処法があります。これについては、受診して診察をお受けいただいた上で、ご本人の了解のもとに行います。いずれも、費用が別途かかります。

なお、当院では、木曜日のみ(事前に予約が必要)、お話をじゅうぶんお聞きするための、自由診療日としています。くわしくは、お電話などで、お伝えします。
①ビタミンD
エビデンスの有無や過剰症の問題も指摘されていますので、花粉症に対する効果に対して、通常の診察の際に、ご相談をうけてして、ご説明しています。
②リポポリサッカライド LPS
ビタミンD同様、通常の診察の際に、ご説明しています。
③アイゾパシー レメディ
『花粉症は治る病気です』朴澤孝治著(kindle版)でも紹介されています。
原理としては、スギ・ヒノキ花粉から作られたレメディを使うことで、体質改善をめざす方法になります。
こちらも、診察の際に、ご質問いただければ、ご相談・ご説明させていただきます。
④バイオレゾナンス ハーモナイズ
この治療法についても、同様に、ご質問があれば、内容をご説明いたします。実際にスギ花粉を用いて、からだの反応をハーモナイズ(振動調整)し、花粉に対する過剰な反応をしずめる方法になります。
⑤腸内環境改善・各種セルフケア など
腸内環境の悪化とアレルギーは、切っても切り離せない関係です。食事や各種セルフケアについて、お話ししています。

”アレルギー”治療の難しい点は、「本来アレルギーは、からだにとって必要な反応である」ことにあります。単に症状を止める・抑える、ということがゴールではなく、どうやって過剰な反応をしずめるか、といった視点からも、考えないといけなのが、アレルギー(アレルギー性鼻炎・花粉症)ですね。

きたにし耳鼻咽喉科